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PATTERN

— Training Pattern

グループ約3万人で浸透した心理的安全性を「機能する状態」へ

理解から実践・定着までを一貫して設計し、1on1からチーム対話へ進化させた取り組み

本企業ではグループ会社を含めた全社的な取り組みとして、の教育を段階的に展開し、約3万人規模で基礎的な理解や共通言語の浸透が進んでいた。 本事例では、その「理解」を「現場で機能する状態」まで引き上げるために、個人の対話だけでなくチーム全体の関係性や対話の質を高めていく施策を、4STEPで設計・実装した取り組みをご紹介する。

Challenge

背景・課題

約3万人規模で心理的安全性の基礎理解は進んでいたが、現場においては以下のような状態が見られていた。

  • 心理的安全性の重要性は理解されているが、実務で活用しきれていない
  • 1on1などの個別対話は実施されているものの、チーム全体での対話は限定的
  • 困りごとや違和感を感じていても、発言や相談に至らないケースがある
  • 個人で課題を抱え込みやすく、関係性の中で解決する動きが生まれにくい

また、マネジャー側においても、心理的安全性を高める必要性は認識しているものの、 ・どのような関わりが有効なのかが明確でない ・個人の経験やスタイルに依存したマネジメントになりやすい といった状況が見られていた。 こうした背景から、心理的安全性の「理解」にとどまらず「現場で機能する状態」まで引き上げるために、個人の対話にとどまらず、チーム全体の関係性や対話の質を高めていく施策が求められていた。

Overview

施策概要

研修テーマ
心理的安全性の定着(対話を通じた関係性・チーム力の向上)
対象層・人数
全社員(グループ会社含め約3万人規模)
実施形態
eラーニング/ウェビナー/ワークショップ/動画(段階設計)
実施時間・回数
STEP1〜4の段階的展開(複数年にわたり実施)

Features

施策の特徴

01

段階設計による共通言語の浸透と実践への接続

本施策は、単発の研修で終わらせないために、4つのSTEPで理解から定着までを一貫して設計した。

4つのSTEP

  • STEP1(基礎):心理的安全性の概念理解
  • STEP2(応用):高めるための具体的方法の学習
  • STEP3(実践):コミュニケーションの実践的トレーニング
  • STEP4(定着):チームでの対話を通じた実装

このように、理解 → 行動 → 定着 までを一貫して設計することで、単発の研修に終わらない構造を構築した。

02

STEP1(基礎):理解の浸透と共通言語の形成

初年度は、心理的安全性の基礎理解を目的に、オリジナルのeラーニング動画(約1時間)を制作し、全社員へ展開した。

心理的安全性の定義や重要性、組織への影響などを体系的に整理し、誰もが同じ前提で語れる共通言語を形成した。

03

STEP2(応用):具体的な行動への接続

次年度は、理解にとどまらず、心理的安全性を高めるための具体的な行動や関わり方の習得を目的に、2〜3時間のウェビナーを実施した。

扱ったテーマ

  • 傾聴や対話の基本スキル
  • 心理的安全性を高めるコミュニケーションの工夫
  • 現場で実践するための具体的なアクション

「分かる」から「やってみる」への転換を促した。また、ウェビナーの録画配信やFAQ共有を行うことで、参加有無に関わらず学びを広げる仕組みを構築した。

04

STEP3(実践):対話の質を高める体験設計

ワークショップ形式で実践機会を提供。実際の対話を通じて、

  • 自分の思考や感情への気づき
  • 他者との違いの理解
  • 対話の中で関係性を築く体験

を促進。これにより、心理的安全性を「知識」ではなく、実感を伴った理解へと深めた。

05

STEP4(定着):チーム対話への進化と実装

最終フェーズでは、心理的安全性をチーム単位で機能させることを目的に、動画コンテンツを通じて全社員へ展開した。

扱ったテーマ

  • 心理的安全性の再定義(安心から関係性・対話へ)
  • 文脈共有と当事者意識の重要性
  • チーム対話の具体的な進め方

個人の対話(1on1)からチーム対話への進化を促した。

06

チーム対話の導入による関係性の再設計

本施策の特徴は、チーム全体で対話を行う仕組みを導入した点にある。

具体的な対話設計

  • 「I need your help」トーク(相互支援の促進)
  • Landscape トーク(未来の共有)

これらの対話設計を通じて、個人の内省/相互理解の深化/チームとしての方向性共有を同時に実現した。

07

デモンストレーションによる再現性の向上

動画内では、実際のチーム対話のデモンストレーションを実施した。

  • 対話の進め方の具体的理解
  • 現場での実践イメージの明確化

を促し、各チームでの再現性を高めた。

08

個人から組織へ接続する設計

本施策は、理解 → 行動 → 実践 → 定着 のプロセスを通じて、個人の変化 → 関係性の変化 → チームの変化 へと段階的に広がる設計とした。

これにより、心理的安全性を「個人の取り組み」ではなく、「チームでつくられる状態」 として再定義した。

Results

成果(研修後アンケートより)

本施策を通じて、心理的安全性は個人の意識や1on1の中での対話にとどまらず、チーム単位で発揮・再現される状態へと進化した。

受講者・現場チームからは、以下のような変化が確認されている。

01

個人レベルの変化

  • 心理的安全性が「概念理解」から「実践」へと移行
  • 「助けを求める」「本音を共有する」といった行動のハードルが低下
02

対話・関係性レベルの変化

  • 1on1中心の対話から、チーム単位の対話へと発展
  • 個人で抱え込む状態から、関係性の中で解決する動きへ変化
03

組織レベルの変化

  • 心理的安全性に関する共通言語の定着
  • チームごとに対話を実践できる土台の構築

これにより、心理的安全性は個人の意識に依存するものではなく、組織として持続的に機能する “チームのOS” として位置づけられている。

Conclusion

まとめ

本施策は、心理的安全性を単なる知識やスキルとして扱うのではなく、理解から実践・定着までを一貫して設計することで、組織に機能させた取り組みである。 基礎理解から実践機会の提供、そしてチーム対話への接続により、 「話せる職場」 から 「共に考え、支え合い、前に進むチーム」 へと進化させた。 その結果、心理的安全性は個人の意識に依存するものではなく、組織として持続的に機能する “チームのOS” として位置づけられている。

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