
薄れる職場の誇り
エンゲージメント施策の進化と、失われつつある職場への誇り
近年、日本企業でもエンゲージメントの重要性が広く認識され、多くの企業でさまざまな取り組みが進められるようになりました。たとえば、
- MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)やパーパスの刷新
- 福利厚生の充実
- エンゲージメントサーベイの導入と改善施策
- 1on1ミーティングの導入
- キャリアパスやジョブ型制度の導入
- 柔軟な働き方の推進
こうした取り組みは、働く人が会社や仕事に誇りや愛着を感じられる環境を整えるうえで、確かな前進だといえます。その多くは欧米企業で発展してきた考え方を参考に、日本企業でも広く取り入れられてきました。それ自体は、働き方を見直すうえで大切な変化だったと思います。
しかし一方で、私たちはある違和感を感じています。それは、日本の職場が本来持っていた良さが、十分に活かされていないのではないかということです。
かつて日本の職場には、
「このチームで働けてよかった」
「この仲間と一緒に仕事ができてよかった」
そんな感覚が、特別に言葉にしなくても自然と存在していました。
困っている人がいれば自然と手を差し伸べる。誰かの挑戦を、仲間として応援する。困難な仕事を、チームで知恵を出し合いながら乗り越える。そうした経験の積み重ねが、職場への誇りや愛着を育てていました。
しかし今、その感覚は少しずつ薄れつつあります。会社の理念は語られる。個人のキャリアも語られる。けれど、「この職場が好きだ」と語られる機会は、以前より少なくなっているのではないでしょうか。




