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PATTERN

— Training Pattern

若手の“やらされ感”を“自分ごと”へ

キャリア初期における仕事観形成を段階的に設計したジョブクラフティング研修

本事例では、若手社員の主体性や仕事への納得感といった課題に対し、単発の研修ではなく、キャリア初期の各フェーズに応じて段階的に設計された取り組みを実施。自己理解 → 仕事観の再定義 → 行動設計へと積み上げ、新人〜3年目までの育成体系の中でを位置づけている。

Challenge

背景・課題

本企業では、入社3〜5年目の若手社員において、業務には一定慣れているものの、仕事の意味や自分の貢献実感を持ちにくい状態が見られていた。 主任層には、主体的に業務を推進しながら周囲と連携し、仕事の幅を広げていく役割が期待されている一方で、実態としては

  • 「与えられた業務をこなす」状態に留まりやすい
  • 主体性や仕事への納得感に課題がある
  • 自ら仕事の意味を捉え直す機会が限られている

といった状況が課題となっていた。 また、若手社員全体としても、キャリア初期の段階において、自ら仕事の意味を捉え直す機会が限られており、結果としてモチベーションの低下や離職リスクにもつながる懸念があった。 こうした背景から、自己理解を起点に仕事の意味づけを再構築し、主体的に仕事に向き合う状態をつくることを目的に、ジョブクラフティング研修が企画された。

Overview

施策概要

本施策は単発ではなく、キャリア初期の各フェーズに応じて段階的に設計された。新人〜3年目までの育成体系の中で、自己理解・仕事観形成・主体性発揮を一貫して支援する位置づけとなっている。

2021年度:主任層向け(主体性・仕事観の再定義)

— Summary

対象
主任層(入社3〜5年目)
テーマ
主体性・仕事観の再定義
位置づけ
起点となる第一弾

主な取り組み

01

「与えられた業務」から「自ら意味づける仕事」へ

業務に慣れてきた主任層を対象に、自己理解を起点に仕事の意味づけを再構築。主体性発揮と仕事の幅の広げ方を扱った。

2022年度:入社2年目(配属後の再内省と関係性構築)

— Summary

対象
入社2年目
テーマ
配属後の再内省と関係性構築
位置づけ
早期の仕事観形成

主な取り組み

01

配属後のリアリティ・ショックを乗り越える

配属後の経験を踏まえ、自身の強みや働き方を振り返り、関係性構築の視点も含めて仕事との向き合い方を再設計した。

2025年度:入社3年目(自立・自律的キャリアの確立)

— Summary

対象
入社3年目
テーマ
自立・自律的キャリアの確立
位置づけ
同期での集合研修の節目

主な取り組み

01

キャリアの節目としての意味づけ

3年目では、同期での集合研修が最後の機会となるため、キャリアの節目としての意味づけも持たせ、横のつながりを強化する場として設計した。

Features

施策の特徴

01

キャリア初期における段階設計

単発の研修ではなく、入社後の成長フェーズに応じて対象を変えながら継続実施。自己理解 → 仕事観の再定義 → 行動設計へと段階的に深める設計とした。

新人〜3年目までの育成体系の中で、ジョブクラフティングを「キャリア初期の通過点」ではなく、「仕事観を形づくる連続したプロセス」として位置づけている。

02

自己理解と意味づけを統合したプログラム設計

ポジティブ心理学(PERMA)や強みの概念を活用し、「自分らしさ」を起点に仕事の意味や価値を再定義。

単なるスキル習得ではなく、感情・認知・行動の変化を一体で促す構成とした。自己理解を「診断結果」で終わらせず、仕事との接続まで踏み込んでいる点が特徴。

03

実務に接続する行動設計

最終的には、パーソナルキャンバス等のフレームを用いて、「誰に・どのように価値を提供するか」「どのような関係性を築くか」を具体化。

仕事の進め方や人間関係の両面から、自分なりの働き方を設計するところまで落とし込み、研修後の行動変化に直結する設計とした。

04

横のつながりを生む場の設計

部門をまたいだ同期同士の対話を重視し、自己開示・相互フィードバックを通じて関係性を構築。

特に3年目では、同期での集合研修が最後の機会となるため、キャリアの節目としての意味づけも持たせている。横のつながりが、その後のキャリアを支えるリソースとなる設計。

05

研修の様子

研修はグループワーク中心で進行され、受講者は入社後の経験を振り返りながら、自身のモチベーションの変化や成長、悩みを言語化した。

その後、強みの共有や相互フィードバックを通じて、自分では気づけていなかった特性や価値に気づく場面も多く見られた。 また、「自分らしい仕事のやり方」をテーマにした対話では、各自の工夫や考え方が共有され、単なる内省に留まらず、新たな視点を得る機会となっていた。 全体を通じて、自己開示と対話が進むにつれて、受講者同士の距離が縮まり、率直な意見交換が生まれていく様子が見られた。

Materials

プログラムの全体像と活用ツール

01
図版

段階設計マップ(2021〜2025年度)

主任/2年目/3年目への展開と狙いの全体像

02
図版

PERMA・強み 自己理解シート

ポジティブ心理学を活用した自己理解の言語化フォーマット

03
図版

パーソナルキャンバス

価値提供と関係性を可視化する行動設計フレーム

Results

成果(研修後アンケートより)

受講者からは、自己理解の深まり、仕事の捉え方の見直し、意味づけの重要性の実感など、行動変化につながる声が多数寄せられた。

受講者からは、以下のような変化が報告されている。

  • 自分の強みや特性に気づき、自己理解が深まった
  • これまでの仕事のやり方を見直し、自分なりに工夫する視点が得られた
  • 「やらされる仕事」ではなく、自ら意味づけることの重要性を実感した
  • 今後は意識的にジョブクラフティングを実践していきたいと感じた
  • 「これまでやり方を引き継ぐだけで、自分なりに工夫する発想がなかった」
  • 「3年目のタイミングで働く意味を考えることができ、有意義だった」

キャリア初期における内省機会としての有効性が確認された。特に同期との対話を通じた気づきが、自分一人では届かない自己理解の深化を生んでいる点が示唆された。

Conclusion

まとめ

本事例は、若手社員の主体性や仕事への納得感といった課題に対し、単発の研修ではなく、キャリア初期の各フェーズに応じて段階的に設計された取り組みである。 自己理解を起点に、仕事の意味づけを再構築し、最終的に行動へと接続することで、個人の内面的な変化と実務への適用を両立している。 また、同期同士の対話や関係性構築を組み込むことで、個人の変化に留まらず、組織としてのつながりの強化にも寄与している。キャリア初期における仕事観形成は、その後の成長や定着に大きく影響するため、このように段階的かつ継続的に設計することの重要性が示唆される。

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