これまでつくりあげた仕事スタイルをリセット!
アンラーン研修
未来学者で有名なアルビン・トフラー氏が残した言葉
21世紀において“無教育な人”というのは、読み書きができない人のことではなく 「学ぶこと(learning)」「学習棄却(unlearning)」「学び直し(relearning)」ができない人を指すようになるだろう
未来学者:アルビン・トフラー
アンラーニングとは…
アンラーンは、学習棄却と呼ばれ、学んだことを忘れること、学ばないことではありません。
アンラーンは学びの否定ではなく、これまでの仕事経験から得た信念やパターン化したやり方、そこへ至るまでに身につけた知識やスキルを振り返り、さらなる成長につながる形に整理し直すプロセスのことです。
つまり、これまで自分がつくりあげた仕事スタイルを内省するなかで、勇気のいる作業ですが、これまで慣れ親しんだ思考パターン(信念やパターン化したやり方)のうち有効でなくなったものは捨て、生まれたスペースに新たなやり方や考え方をインストールし、新たな仕事スタイルを構築していくことです。自分という樹木をさらに育てるために剪定を行うような考え方です。
なぜアンラーンは必要なのか?
これまで学びについては、常にインプットとスキルアップ、つまり、これから何を学ぶか?何を得るか?だけが重視されていました。多くの人は、理想の姿をボンヤリと描き、理想の姿の実現に向けて、最大限のインプットとスキルアップを行い、さまざまな仕事経験を重ねるなかで自分を大きく成長させてきました。
このインプットやスキルアップの学習スタイルが古いとか、それ自体を否定しているとかではなく、インプットやスキルアップはこれからも必要です。しかし、変化の激しい現代においては、世の中のニーズや価値観もどんどん変化していき、これまでのビジネスの勝ちパターン…よしとされてきたビジネスモデル、マーケティング、営業・販売プロセス、組織構造、働き方、評価制度、考え方・知識・スキル などなどだけに合わせて最大限のインプットとスキルアップを繰り返していても、これまでの常識は今の非常識になることが多い時代においては、結果、努力の方向性を見誤ることになりがちで、インプットやスキルアップする前にこれまでの仕事スタイルを一旦リセットするアンラーンが求められています。
また、このアンラーンは、過去の成功体験が大きい人、つまり、過去に成果につながりやすい仕事スタイルを自分なりに確立し、同じパターンで効率的に仕事を回している人ほどアンラーンしづらくなるのも事実です。ITの進化やコロナによるライフスタイルの変化により、世界中の人々の価値観は大きく変わり、それに伴い、社会が企業へ期待することやその期待に応えるためのやり方や考え方が変わろうとしているにもかかわらず、人は過去に成功体験をつかんでしまうと、自分を信じたい!信念を貫きたい!という思いから、これまでのやり方や考え方が正しいんだと信じ込み、同じ努力を続け、その結果、成果へつながりにくくなってしまうのです。
これまで「ビジネスで成果をあげるには」や「リーダーシップを強化するには」という文脈では、”自分を信じる”ことが大切とされてきましたが、変化の激しい時代においては、”自分を疑う”ことも大切にしてみてはいかがでしょうか?と新しい価値観を投げかけるのがアンラーン。まさに今の時代に必要とされるテーマです。
アンラーン研修の導入背景
-ミドル・シニア層の戦力化にむけて
少子高齢化の影響により、日本全体の労働力人口の不足が深刻化する中、企業にとって、限られた労働力の活用、生産性向上は大きな課題であり、働き手のボリュームゾーンを占める40歳以上のミドル・シニアの活用に期待が集まっています。しかし、これまでにさまざまな仕事経験を積み、一定の成果をあげてきたビジネスパーソンには、成功のパターンと呼ばれる考え方や行動の習慣があり、世の中のニーズや価値観が大きく変化しているにもかかわらず、無意識のうちにこれまでの成功パターンを繰り返してしまい、努力をしても成果が伴わなくなってしまうのです。そして、その現実を目の当たりにすると、もういい年だから…という思い込みで自分の可能性を狭め、成長を阻害してしまいます。
そのため、アンラーン研修では、これまでの自分を疑うことからはじめ、新しい仕事スタイルの確立にむけて、世の中のニーズや価値観の変化に目を向け、捨てるべきものと残すべきものを整理し、これから自分に必要な考え方や知識・スキルを模索していきます。
-リスキリングの推進にむけて
スキルアップは、現在の職務の専門性をさらに向上させるために新しいスキルを獲得することに対して、リスキリングとは、新しいことを学び、新しいスキルを身につけ実践し、そして新しい業務や職業に就くことです。DXの重要性が叫ばれて久しいですが、業種業態や企業規模を問わず、自社の事業構造変革にむけてデジタル化の取り組みはますます積極的になっており、外部から優秀なデジタル人材の採用が困難な状態はしばらく続く、かつ、デジタル分野の高度なスキルを持っている人ほど引く手数多でカルチャー等が合わないと判断した場合、すぐに退職する可能性も高いという見通しから、社内人材へのリスキリングに注目が集まっています。
リスキリングするには、DX時代に求められるデジタルリテラシー向上および現在・未来に必要となる新たなスキルの獲得が必須になりますが、本人にとってはこれまでとは全く異なる領域へのチャレンジになりますので、新たな知識やスキルを獲得する目的を明確にすることとこれまでに習得した情報、知識、成功体験等で陳腐化しているものをリセットすることを目的にアンラーン研修を展開しています。アンラーンの方向性
欧米でベストセラーとなったバリーオイラー氏の著書『UNLEARN』の中でも紹介されていますが、アンラーンするには、
①Unlearn(捨てるべきものと残すべきものを整理する)⇒
②Relearn(新しいルーチンと再学習)⇒
③Breakthrough(新たなスタイルの確立)
のサイクルを回すことが重要です。
居心地の悪い状態に慣れましょう。
真の変革をもたらすためには、自分にとって難しい、新しい行動を試してみる必要があります。
最初は苦労するでしょう。
違和感があるかもしれません。
しかし、自らの変革に成功したいのであれば、その違和感にコミットし、まず慣れる必要があるのです。
積極的に新しいことに挑戦し、自分のコンフォートゾーンから外れるような状況に身を置くことで、
新たなチャンスと自己成長が必然的に訪れるのです。
BY O'Reilly,Barry
出典:著書『自分のスキルをアップデート続ける リスキリング』
アンラーンのプロセス
アンラーンを促進する根っこ
業績志向
「目に見える成果を効率的にあげたい」目に見える成果や業績に重きを置き、業績を達成することで今の自分の能力を証明し、それにより上司や会社から認められることで喜びや充実感を得る
- ・仕事を今の能力を試される場として捉える
- ・会社の業績と効率を重視して、行動する
- ・能力の証明と他者からの評価に満足感を得る
- ・これまでの成功体験を頼りに行動する
- ・失敗した時、自分で限界をつくり、停滞する
社会構造やルールなどの大きな変化を目の前にしても、
これまでのやり方や成功パターンに囚われ、
アンラーンが促進されない
学習志向
「自分が見たことのない景色を見たい」 もちろん成果や業績も重要だが、それ以上に結果への道のり、プロセスで体験する試行錯誤や視野の広がり自身の成長に喜びや充実感を見いだす
- ・仕事を自分の能力を高める場として捉える
- ・自分らしさと他者貢献を重視して、行動する
- ・新たな発見と自分の変化(成長)に満足感を得る
- ・新たなやり方や考え方で試行錯誤する
- ・失敗しても、新しいやり方を模索する
大きな変化を目の前にしても、
新たなやり方や考え方を取り入れるプロセスに
喜びを感じるためアンラーンが促進される
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