ビロンギング研修 | 株式会社ザ・アカデミージャパン

ダイバーシティ&インクルージョンからビロンギングへ
~D&Iを土台に、ビロンギングをつくり・深めるには?~

ダイバーシティ(diversity)とは言うまでもなく多様性のことで、性別や年齢、国籍、文化、価値観など、さまざまなバックグラウンドを持つ人材を迎え入れることを言います。

インクルージョン(Inclusion)は包括・包含という意味で、さまざまなバックグラウンドを相互に認め合い、多様な人材の能力が活かされている状態のことを指します。

この2つをベースに、新しい概念として注目されているのが、ビロンギング(belonging)です。

直訳すると所属ですが、ダイバシティ推進の文脈では”自分らしさを発揮しながら組織に関わる心地よさ”を意味します。ダイバーシティは、多様性があるという「事実」であり、インクルージョンは多様性を活かす「行動」を表す概念ですが、ビロンギングは多様性が躍動する「感情」にあたります。

ダイバーシティとは事実、インクルージョンとは行動、ビロンギングとは感情

ビロンギングの解像度を上げていきましょう!

ビロンギングとは、自分らしさを発揮しながら組織に関わる心地よさとありますが、まず自分らしさについてです。 よく聞く言葉ではありますが、解釈もさまざまで、つかみどころもないものでもありますので、自分らしさについて分かりやすくするために、ここでは、心理学者ラバーテ(1986)が提唱した概念、「Being」「Doing」「Having」をご紹介します。
職場で自分らしさを発揮している状態とは、DoingとHavingだけでなく、Beingも自由に表現できる状態を指します。
言い換えれば、ビロンギングには、多様な人材それぞれの根っこにあるBeingも含めて受容できる職場づくりが必要不可欠です。

Being,Doing,Havingの図
ビロンギングの解像度を上げていきましょう!イメージ図
ビロンギングをつくるイメージ図

これまでのD&Iの取り組みを土台に
 ビロンギングをつくる

しかしながら、従来の日本企業は、目に見えて分かりやすい「Having」と「Doing」に注目したコミュニケーションに偏り、人の存在そのものを深く受けとめることにつながる「Being」は疎かになりがちでした。

その結果、会社名や肩書き、過去の実績や容姿だけで無意識にイメージを膨らまし、この人は○○○だと決めつけてしまったり、人それぞれのワークスタイルや仕事のやり方・進め方を理解しようとせず、過去に成功した会社のやり方・進め方をついつい押しつけてしまったり、さらには、謙虚や謙遜が美徳とされている国民性のため、特に目上の人の前では本当に思っていることを発言しづらいなどがあり、まさにお互いに受容的なコミュニケーションが生まれず、多様性を推進しにくい組織文化でした。

そこに風穴をあけるために、各企業でダイバーシティ推進室が立ち上がり、ダイバーシティフェーズでは、女性管理職比率○%を掲げ、育児・介護の休業制度、時間・場所にとらわれないフレックスタイム制やリモーワークの導入など労働環境面の整備、定期的な面談や明確な評価基準など人事評価制度面の整備などなど、さまざまな仕組みや制度を構築しながら、まずは、多様な人材が集まりやすい状態をつくりました。

次に、インクルージョンフェーズでは、集まった多様な人材が相互に機能する状態をつくるために、無意識の偏見で決めつけ・押しつけをしないようにそれぞれがアンコンシャス・バイアスに気づく取り組み、違いを強みとして受け入れ、個々のワークスタイルや仕事のやり方・進め方を尊重する風土の醸成、より率直にものが言い合える(SPEAK UPできる)心理的安全な職場づくりなどを行ってきました。

つまり、ダイバーシティ推進の初期は制度改革を行い、それが徐々に整ってきたタイミングで、その制度を正しい方向性で活用してもらうための風土改革を行うことで、D&Iを推進してきました。そして、D&Iを土台としたNEXT STAGEがビロンギングフェーズです。

ダイバーシティ、インクルージョン、ビロンギングの各フェーズの図

ビロンギングのキッカケをつくるには?

上記にも記載の通り、ビロンギングとは、自分らしさを発揮しながら組織に関わる心地よさのことなので、これまでのインクルージョンフェーズの取り組みを通じてつくりあげてきた、”お互いにHavingには惑わされず、Doingを受け入れていく”ことに加えて、人の根っこ(オリジン)に近い部分となる”Beingもお互いに受容できる”職場づくりが求められます。

しかしながら、右図の氷山モデルからも分かるように、HavingとDoingは目に見えやすいものに対して、Beingは目に意識しにくいもののため、もちろん他のメンバーからは分かりづらく、そもそも本人が自分のBeingを認識できていないケースも多々あります。 当然ですが、自分のBeingを認識できていない状態で、相手のBeingを受容していくことは容易ではありません。そのため、よりよいDoingの動力源となる自分のBeingを見える化していく作業からスタートです。

氷山の図

世界に展開される研修プログラム『ギフトシードの旅~競争から共創へ~』とは

ギフトシードの旅は、私たちが、アイデンティティの本質に気づき、自分本来のユニークな力とつながることを可能にします。この旅では、自分がこれまでの人生で受け取った大切なギフトを認識していく体験をします。それは、自分が生命の誕生と共に受け取った力、そして、家族・祖先・生まれ育った文化を通じて世代から世代へと受け継がれてきたものを含みます。

Healing Between World™ と呼ばれる任意団体の共同創設者ウィンドイーグル氏とコーチングの第1人者関京子氏が、分断なき社会をつくることを目的に4年半にわたる対話によって開発されたプログラムで、現在、認定を受けたWorld Bridgerが北米、中近東、欧州においてプログラムを展開中、世界35ケ国の人々が参加しています。

「分断のない社会や組織をつくるためには、自分のなかの分断をなくす」

ギフトシード

研修のねらい

  • ●自分との対話力を強化しビロンギングを高める
  • ●ありのままの自分=自分らしさ(Being)を理解する
  • ●お互いの違いを尊重し、活かしあうチームビルディング

研修概要

  • 所要時間:12時間
  • 受講方法:対面、オンライン
  • 対象者:新人~管理職、同じ職場で働くチームメンバー
  • カリキュラム:1.イントロダクション  2.5種類のシードワーク 3.シードの活性化  4.クロージング
  • 効 果:ダイバーシティの推進、個人のパーパスの明確化と共有化によるチームビルディングの強化

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