開催日 |
2019年2月1日(金) |
時 間 |
14:00~17:00(※開場 13:40~) |
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参加費 |
無 料 | 対 象 |
人事、研修のご担当者様 |
エンゲージメントとは…
エンゲージメントとは、企業と従業員が信頼し合い、互いに貢献しあう概念、または企業と従業員との愛着心を指す用語です。
ビジネスの世界では、「従業員」と「顧客」を分けて、考えられることが一般的であり、両者をバランスよく高めることで、企業価値を高められるといわれています。販売戦略においては、自社が提供するブランドに対して、積極的に消費者(ユーザー)を関与させ、販売実績を向上させるマーケティング手法として活用されています。
また近年では、製品(商品)の広告に、SNSや動画投稿サイトで活躍するインフルエンサーを起用する日本企業も増えており、Facebook(フェイスブック)やTwitter(ツイッター)などのSNS上で消費者(ユーザー)に強い影響を与えているという指標で、エンゲージメント(投稿に対する消費者(ユーザー)の反応の割合やフォロワー数、シェアなど)が使用されています。
さらに、従業員エンゲージメント(信頼関係を前提とした組織への帰属意識の強化)を向上させることで、優秀な人材を集め、離職を防ぎ、組織力の強化と業績向上の効果が期待できる、人事戦略のひとつとしても活用されています。
- ▼ 弊社エグゼクティブトレーナー 小屋 一雄 講師執筆
- エンゲージメント関連記事『エンゲージメントで人生を変えろ!』
エンゲージメントの高いチームとは…
●エンゲージメントの低いチームは、チーム風土(感情)が低い!?
チームのエンゲージメントは、何名かのメンバーが一緒に仕事をしながら醸し出す「チーム全体の感情特性」です。 そのため、様々な要因によって大きく変動します。 感情は伝染するものであり、チームはメンバーの感情をさらに増幅させる機能があると言われています。
したがって、想定外のトラブルや失敗によって生まれるメンバ一ひとりの感情の落ち込みは、 他のメンバーと一緒にいることで、さらに大きくなる可能性があります。 その結果、メンバーひとりの精神的な落ち込みよりもさらに厳しい落ちみ状態「下降スパイラル」が チームに生まれてしまいます。
●下降スパイラルを底打ちするには!?
逆に「このトラブルを何とか乗り越えていこう!」という気持ちを奮い起こせる誰かがいれば、 上述の「下降スパイラル」に歯止めをかけることが可能になります。 「何とか乗り越えていこう!」という意気込みは、少なからず周囲のメンバーたちの感情にプラスの影響を与えていきます。
落ち込んだままの状態を好む人は少なく、気分とは別に理性の部分で「なんとかしなくては」と感じています。 そんなときにレジリエンスを発揮する誰かがチーム内にいることで、「よし!私も」のポジティブ連鎖が生まれ、 「下降スパイラル」から「上昇スパイラル」へと、軌道に乗ることができるのです。
もちろん、現実はそんなに簡単ではなく、想定外のトラブルに直面したチームでは、メンバー全員が落ち込み、 たとえ「さぁ、顔をあげてがんばろう!」と声をかけても誰も応えてくれないこともあると思います。
ここで重要なのは、そうした沈滞したチーム状態でも、折れることなく復活と上昇に向かって行動を起こす人が チーム内にいるということです。
●上昇スパイラルの起点づくりができるのは管理職!?
それでは、その上昇スパイラルの起点をつくることができるのは誰なのか?
それは、チーム風土(感情)に50~70%の影響を与えると言われる管理職です。復活と上昇に向かって自らが行動を起こす人になる、もしくは、他のメンバーが行動を
起こしやすい雰囲気をつくることができるのは管理職なのです。
しかし、管理職が従来通りのマネジメントという役割をさらに強化してもチーム風土(感情)を高めることはできず、逆効果です。エンゲージメントを高めるには、新たなスタイルへ 果敢に挑戦していかなければなりません。つまり、管理職の変革が求められているのです。
エンゲージメントを高める3つのKEY
チーム風土に目を向ける
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チーム風土は業績との間で約30%の相関がある。組織開発のアプローチとして、効率性・安定を追求した上図(左)のチーム体制づくり(役割分担やマネジメントシステムなど)と上図(右)の創造性・変化を追求したチーム風土づくりの2つの大きな方向性があるが、エンゲージメントを高めるには 後者のチーム風土に目を向ける。
変化の激しい今の時代、逆境や困難をしなやかに乗り越えられるチーム力が求められ、近年、チーム風土づくりに重きをおく企業が増えている。
また、目には見えにくいそのチーム風土が高い・低いを測定するツールとしてエンゲージメント調査を取り入れる企業も増えてきている。
チーム風土へ70%の影響を与える
管理職に目を向ける
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管理職はチーム風土との間で約50~70%の相関があり、 チーム風土を高めるには、影響度の高い管理職に目を向ける。
エンゲージメントを高めるには、上図(左)の 「部下の行動を管理し、スキルを指導する。そして、決まったことを確実に実行するための仕組みを構築できるような管理職」ではなく、上図(右)の「メンバーの 感情に寄り添い、価値観を引き出せる。そして、チーム風土(チームの一体感)を醸成できるような管理職」が求められている。
前者のスタイルは、部下の「Have to(やらされ感)」を増大させ、後者のスタイルは、メンバーの「Want to(やりたい感)」を引き出す。