持続可能な社会づくりに向けてSDGs(Sustainable Development Goals)・17の開発目標が2015年9月の国連サミットで採択され、持続可能な社会づくりを実現するために日本の経団連では「Society5.0 」を成長戦略に掲げています。
このSociety5.0は、これまでの経済発展と企業規模の拡大を追求する経済的合理性の重視ではなく、ICTを最大限に活用し、地域、年齢、性別、言語等による格差なく、多様なニーズ、潜在的なニーズにきめ細かに対応したモノやサービスを提供することで経済発展と社会的課題の解決を両立し、人々が快適で活力に満ちた質の高い生活を送ることのできる、人間中心(Humanity)の社会を目指しています。
ビジネスは基本的に「問題の発見」と「問題の解消」を組み合わせることで成立しますが、これまでの社会においては、問題がありふれており、問題の解消が希少だったので、その問題の解決策(モノ)をより多くの人へ提供することで自社の存在価値や自分たちの仕事の意味を強く感じることができました。
しかし、今の社会ではそれは逆転しつつあり、問題が希少となり、解決策(モノ)が過剰になってきています。そのため、これまでと変わらない問題に対して、経済的合理性を重視して自社の生産性を高め、解決策(モノ)を提供し続けるだけでは、自社の存在価値や自分たちの仕事の意味を感じづらくなってきています。
これからは新たな問題をいかにして発見し提起していくかが、自社の存在価値と自分たちの仕事の意味をより感じるカギとなります。その問題を発見していく方向性として打ち出された指針がSDGsやSociety5.0です。
だからこそ、企業の規模拡大と生産性を目標値に仕事の効率を追求し、会社へ貢献した従業員へよりよい給与と役職を与えて、
会社へのロイヤリティ(忠誠心)を高める従来のアプローチだけに固執するのではなく、
今そしてこれから、会社で働く人たちが仕事の意味をより感じることのできる新たなアプローチが必要なのかもしれません。
私たちが考えるよりよい仕事体験とは、「社会課題やお客様の課題に向かって自分の好奇心と選択でチャレンジし、
その途中で失敗や挫折を繰り返しながらも、周囲のサポートと自分らしい工夫で乗り越えることが、
結果として、社会への貢献やお客さまからの承認、自己成長へとつながっていく、
そうした経験を通じて仕事や会社そのものへの意味づけが変わっていくこと」です。
私たちは、これまで積み上げてきた良い部分は残しつつ、
そこに新たな価値観を融合する形で、働く人たちが仕事の意味を感じられる“
よりよい仕事体験”ができる職場づくりを支援し、仕事を通じて幸せになる人を増やしていきます。